ヒロアサトキフカ

ゲーム大好き広く浅く時には深くな夏犬なむさんの趣味ブログ。ゲームプレイ日記や日々の日記、あと楽しかった諸々紹介したり。お気軽に覗いていってくれよな。

【REI-JIN-G-LU-P】レイジングループを小説から入って4巻まで読んだ感想(ネタバレたぶんなし)

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スマホを始めいくつかのハードで発売されているADVゲーム、レイジングループ。

 

人狼ベースのループ物テキストな傑作とのことでぜひやってみよう!と思ったところ、小説版が出始めているということで2019年7月時点で発売されている4巻までを一気に購入しました。

(7巻まで出るそうですね。出版スケジュール教えて…)

 

いや〜〜なにこれ!

面白い、面白いんですよ!

 

なので前半はネタバレ無しで感想アンド紹介をさせていただきたく思います。

 

※記事中の画像はスマホアプリ版の物です

 

レイジングループとは

私もつい最近「ループもののおすすめ作品を教えてくれ」というまとめで知った作品です。

 

〜あらすじ〜

主人公の房石陽明(ふさいしはるあき)はひとり「思い出さないための旅」として単身ロングツーリングを行なっていたところで遭難してしまう。

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山中立ち寄ったコンビニで道を尋ね、人里を目指して明かりが見えた方へ進むと辿り着いたのはとても閉鎖的な集落。

その集落では濃い霧に包まれるとおおかみが出て人を殺すと言われており、そのおおかみを見つけ出して「くくる」ことでひとが生き残れるよう宴で話し合いが行われるというまるで人狼ゲームな恐ろしい儀式があった。

そんな村の儀式、そして伝承に基づいた奇妙で恐ろしい出来事に巻き込まれた主人公は、死ぬたびにバイクで迷ったその日に戻る「死に戻り」が起こるようになってしまう。

その死ぬと時間が戻る現象を利用して、死によって得られる情報を元に宴の勝利や村の秘密を解き明かしていく〜

そんなストーリーです。

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左が主人公。

物語に何度も登場することになる遭難した日に立ち寄った不思議なコンビニ。

 

読むには

現在ゲームではスマホアプリ版、PSvita、PS4、Switch、Steamで配信&販売されています。

そして今小説版が絶賛執筆中とのこと。

2019年7月現在4巻まで発行されていて、ゲームのテキストに大幅な加筆修正を行い300ページ以上のボリュームで全7巻予定!…だそうです。

何と言っても帯や解説で絶賛している面々が私の好きな系統の作家というかクリエイターの方々でもうそれだけで読む〜〜〜〜!!ってなってしまうことウケアイ。だって、

虚淵玄、奈須きのこ、小高和剛、日向夏、イシイジロウ、芝村裕吏、竜騎士07 

ですよ。

これは…ってなるでしょ…。

 

小説版を読むにあたって

小説版を選択した理由としてはゲームのテキストを手がけたamphibian(あんひびあん)氏が自らノベライズしていたという点が大きいです。

ゲームは選択肢を選ぶことで先の展開に若干の変化があるものの基本的には一本道のストーリー。

途中バッドエンドになりつつ「死に戻る」ことでわかる真実を元に宴(人狼ゲーム)の攻略や村の秘密を解き明かす。

選択肢によって起こる変化などを一番面白いと思う順番や展開でストーリー化してくれるという期待からでした。

うむ。

 

選択肢を全部やってくれる

ループしながら同じ展開を繰り返す中で違う選択肢を選んだらどうなるのかな?をちゃんと全部潰していってくれる。(ゲームをまだあんまりやってないので、たぶんの話)

ループものじゃない場合のセーブ&ロードで選択肢ごとの文章を全部読んでおきたい、ってのをちゃんと順番にストーリーとして破綻なく並べてくれる!

というかんじ。

例えばゲームで「この選択肢は絶対に一発アウト…!」って思えるところもちゃんと選んでやっぱりBAD ENDにしてまたループしてくれるのだ。

そのへん、ゲームブック的なおもしろさもあったりする。

 

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バイクで事故った際に助けてくれたヒロイン芹沢千恵実。

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可愛い可愛い学生たち。

天才?天災?ブカブカ学ランのモッチーときっちり眼鏡のヤッスん、エキセントリックスタイルな春ちゃん。

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気難しいおっさんは好きですか(好きです)

小綺麗でイライラしていて賢いタイプ大好き。

 

人によっては読みづらいかもなネットノリ?AVDそのまんまテキスト?

とても面白いし文章力が高いと評判ではあるのですが個人的に主人公のセリフや地の文(独白)のネットノリというかオタク口調というかラノベっぽさ?(ラノベって魔導物語しか読んだことなくてよく分からないで言ってますすいません)が序盤はとくにけっこう気になってしまった…。

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こういうの気になった…。しかしながらアプリでゲームとしてやってるとそこまで気にならない気がしてくる。

小説として読んでいるとこの辺りのシーンのやりとりが『ネットで見かける文章』っぽくて読むのが止まってしまった。

小説版の加筆部分ではさらに最近のネット的言い回しな「○○さんサイド」とかそういうのが出てきて堅めな小説を期待して読み始めると「おっと?」ってなってしまうかと思われます。

 

そしてさらに地の文がもうAVDのテキストそのまんまでゲーム未プレイでも画面が目に浮かぶよ…って感じです。

古の時代…テキストアドベンチャー全盛期にホラーやサスペンスからギャルゲー鬱ゲー泣きゲーエロゲー色々やってきてこう言った文体というか文章に馴染みがあるので、個人的には読めましたが一般のミステリー小説などしか読んだことがなくて評判を聞いて読み始める人にはどうなんだろ…。

 

余談ですがゾウディアックというテキストアドベンチャーゲームにモンスターデザインとしてグラフィッカーで参加してしたこともありました!

wikiに名前が載ってるって感慨深い。

 

話が逸れましたが、文章にゲーム原作特有のクセはあるのですが表現力や描写力は高いと思います。

一部セリフが続くところで誰のセリフかわからないシーンがあることはあるのですが、肝心な人狼の犠牲者の様子の描写や舞台となる寒村の様子などは文章だけでとてもよく伝わりイメージが容易いです。

(ゲームであとからグラフィック見たときでも違和感がない)

 

またホラーな場面も緊張感がありページをめくる手が止まらない。

はやく先を知りたくなる物語で、文体に慣れてハマってからは隙間という隙間時間を使って読んでしまいました。

 

ただホント、耐性が無いと文体に耐えられずハマる前に挫折しそうとは思った…。

 

面白いので、なんとか慣れて読み進めてほしい…。

 

とにかく面白いのでオススメ…

 

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何度見たかわからないこの一文…。

 

アプリ版を無料部分だけすこしプレイしているのですが小説版はやっぱり精度が上がってる、という感じがいたします。

 

ミステリ好き、ホラー好き、ラノベ好き、にぜひ届いて欲しいなあ。

 

というはなしでした。

レイジングループ REI-JIN-G-LU-P 1 人狼の村 (星海社FICTIONS)

レイジングループ REI-JIN-G-LU-P 1 人狼の村 (星海社FICTIONS)